人間のスケール

nakatomimoka2017-09-26

村上和雄さん。「笑いが減るのと並行するように、世の中に利口な人が増えました。頭の回転が速く、目先のことに鼻がきいて、機を見るに敏。人に先行して、競争に強く、ムダや抜け目がなく、合理的かつ効率的で、どんな問題もすばやく解いて、決められた道を最短距離で行くことが得意。いわば、そんな人たちです。しかし、そういう利口な人たちを見ていて気づくことがあります。一つは、その利口やかしこさのスケールがどこか『小さい』点です。頭は切れる、学歴も高い、知識も豊富だ。しかし、ヘンに世間知らずだったり、人間関係がうまく結べなかったり、人の心の機微に疎かったり。あるいは分析は鋭いけど視野が狭かったり、理が勝ちすぎていて柔軟性に欠けていたり。知性に偏りが生まれて、頭脳や人間のスケールが小さく感じられるのです」器の大きさを。