当たりに偽装したハズレ

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アダム・オルターさん。「現代のスロットマシンでは、実際にはスピン1回で差し引き50セント損しているというのに、マシンが派手な光と音であなたを祝福するので、そのフィードバックに思わず嬉しくなってしまうのだが、それは文化人類学者のシュールをはじめギャンブル専門家が『当たりに偽装したハズレ』と呼ぶタイプの勝利なのである。偽装が問題なのは、プレイヤーが敗北という認識を持たないからだ。彼らはこれを勝ちと分類する。実験では、当たると被験者の発汗量が増えていたのだが、それが本当の当たりでも、偽りの当たりでも、発汗量は変わらないことがわかった。現代のスロットマシンが危険なのは、このためだ。大人も光や音が鳴るものに弱い。本当は負けているのに、脳がそれを勝ちだと認識してしまう」体験を強化するフィードバック。