ベスト・プラクティスの移殖

シーナ・アイエンガーさん。「こうしてロイド・トロッターは1970年にGE照明部門の現場修理技術者として働きはじめ、1990年にはGEインダストリアルのCEOとして、世界中の工場を統括していた。彼によれば、すべては単純な観察から始まったという。私が管轄の工場を調べ始めた頃は、全世界に60の工場があってね。ほうぼうの工場を訪れるたび、舌を巻いたものだよ。どの工場にも、誰もやっていない画期的な手法を実践する人たちがいたんだ。そこで私は考えた。社員同士で社内コンサルタントをやったらどうだろう? ヨーロッパの成功法則(ベスト・プラクティス)をアメリカへ、メキシコの成功法則をヨーロッパへ移植する方法はないだろうか? そして、こう思った。それをやるにはルールに基づくプロセスが必要だ、とね」社内コンサルを。