現在地をゆっくり楽しむ

オリバー・バークマンさん。「都市部をちょっと離れれば、ヘルシンキのバス路線は分岐して、それぞれのユニークな目的地へ向かう。そこからが個性的な仕事の始まりだ。でもそこにたどり着けるのは、人真似だと言われてもくじけずにつくりつづけ、粘り強く技術を磨き、経験を積むことのできる人だけだ。初期の試行錯誤の段階で諦めてしまうようでは、けっしてオリジナルの作品はつくれない。現実を速めようとするのをやめて、現在地をゆっくり楽しもう。長く連れ添った夫婦のように誰かを理解するには、目の前の相手と長年結婚生活を続けなくてはならない。ひとつの土地やコミュニティに深く根付く体験をするには、動き回ることをやめなくてはならない。かけがえのない成果を手に入れるには、たっぷりと時間をかけることが必要なのだ」たっぷりと。