SOC理論では

石山恒貴さん。「SOC理論は心理学者のポール・バルテスが提唱した理論である。それまで、生涯発達におけるシニアとは、老いていき、衰えていく存在と想定されていた。その為シニアにとっての生涯発達課題とは、老いて衰えていく中で、いかに死を受容できる存在になるかということだった。その中には、次の世代に自分の知識や経験を継承するという発達課題も含まれているため、その点では前向きかもしれない。しかしその点すらも、自分は衰えるからこそ次世代に何かを継承しなければならない、という前提があることになる。他方、SOC理論では、シニアを一方的に喪失していく存在とは捉えない。喪失と獲得をコインの裏表の関係と考える。喪失するからこそ、新しく何かを獲得することができる。逆に獲得するためには、何かを手放さなければならない」裏表。