あとみよそわか

幸田文に「あとみよそわか」という短文がある。中学の時、校長先生が、プリントを配り、幸田露伴が娘の文に教えたこのことばを教えてくれた。漢字では、「後見蘇波科訶」と書く呪文で、「あとを見よ」を経文らしくいう語。「席を立つとき、忘れ物などしないように、または物事をしたあと、その結果がどうか、よく見よと注意を促す語」だという。仕事にしても、後かたづけにしても、やり残しが多い私は、「あとみよそわか」と唱えることを習慣にしよう。あとみよそわか、あとみよそわか。