認知不協和の理論

星野朝子さんは、「マーケティングにおいて最も無駄な行為は、人の知覚(心)を変えようとすること」だという。フェスティンガーという人が発表した「認知不協和の理論」というのがあって、例えば習慣的な喫煙者が、煙草を吸えばガンになるという医者の記事を読んだときには、自分の行動と新しい知識とが不協和を生じ、その不協和を減少させるために喫煙をやめるか、あの記事は信用ができないと解釈するか、どちらかの変化が起こるとしたものである。人間は入ってきた情報をすべて信じていると発狂するらしい。つまり極論すると、トヨタの車に乗っている人に、日産の広告を見せてトヨタより日産が優れているといかにアピールしても無駄ということだ。確かに、自分にとって都合の悪い情報って、否定しがちですよね。特に年を重ねると共に。