芸術は幸せの道具

画家、千住博さん。「(日本は)すばらしい文化を誇る国ですが、高度成長期をやや歪んだ形で過ごしてきて、今、失われてしまった物事の大きさを痛感しています。それはイマジネーションする力であり、コミュニケーションする力です。それを取り戻せるのが芸術であり、今、最も人々に希求されているものだと感じています。芸術とは美であり、美を介在して、想像力を羽ばたかせ、人と交感し、他者や森羅万象とつながりあえる。普遍的な美こそがすべての原点であり、私は表現者として力を尽くし、美や芸術のすばらしさを伝えたい。アートとは幸せになるための道具であり、何のために絵を描くかといえば、人を幸せにするためです。」そこまで言い切れる幸せを。