どれだけの快楽を

島田雅彦さん。「資本主義の世の中では、消費とは『お金を使って好きな物を買う』ことに代表されますが、人が追求する幸福の原理では、幸福とは、お金持ちになることとは限りません。幸福とは、一生のうちどれだけ快楽を味わえるか、その総量で決まるかもしれない。快楽を味わうにはお金もかかりますが、お金よりもっと大事なのは、脳みそです。どのように、どのような快楽を味わい尽くすのか。そのために脳みそを使うことは、お金がかかりません。教育は元手ですが、それでも誰でも左右に一対の脳を持っている。最初から設備が出来ているので、設備投資は要りません。その中で、どういうことを快楽にしていくのか、そのアイテムが多いほど豊かな生活をしているということでしょう。」一生のうちに、どれだけ快楽を味わえるか、脳を使いその工夫をば。