命を伝える動物園

動物本来の動きを引き出して見せる「行動展示」により廃園寸前から奇跡の復活を遂げた旭山動物園の小菅正夫さん。「動物にも生きる目的があり、究極的には繁殖です。その目的に向かって自分の命を維持する為に食べる。一日の活動時間の全てをこの目的に当て、達成された時に喜びを感じる。それが動物園では食べ物を与えられるだけです。24時間のうち食餌は30分で、残り23時間30分は何もすることがない。ものすごい拷問ではないかと気づいたのです」「地獄とは何だと思いますか?人間は空を飛べないからといって何も苦しくありません。一方、何かできる可能性があるのにできない時に感じる苦しみ、それが地獄です。自分が生きている目的を実現しようとする時、それに向かって生きられないのは地獄で、人間も動物も同じです」どうですか、今の環境。