計算を超えた表現行為

nakatomimoka2007-08-24

南部靖之さん。「僕には、この芸術とビジネスが本質的な所で、どこか似通っていると思えてならないんですよね。平山画伯によれば、絵を描く行為は月に向かってロケットを発射するようなものだというんです。スタートしたら最後、何十万キロも先の一点をめざして、ひたすら跳び続けなければならない。つまり、ああ描こうとか、こう表現しようとか、よけいなことを考えずに無心で絵筆をとっていると、理屈ではなく、自分の内側から一種の”全人力”とでも言うようなものが出てきて、それが腕を動かせるような感じになる。調子に乗って描いていると、五時間が一時間にも満たないくらいときのたつのが早い。あれこれ考え迷ったり、計算したり、そういうものをすべて超えた所で、本当の表現行為が生まれるのだと思います」日々の仕事に、そんな境地を。