女蕩しの条件は

nakatomimoka2009-05-05

瀬戸内寂聴さん。「源氏の君はやさしい声で話しかけます。『突然のことで、いいかげんな浮気心のようにとられても仕方がないけれど、長い間、あなたをお慕いつづけてきたのですよ。出来心の浮気じゃない』とかき口説くのです。その様子は、鬼神でさえ、源氏のやさしい言葉の前には荒々しい振舞いもできなくなるほどの優雅さだったというのです。関西の言葉に『口べっぴん』というのがありますが、源氏はまさにそれで、女に向かってはいつでもこの方法でやさしくかき口説きます。女蕩しの条件は口べっぴん、すべてにまめ、精力、容姿良し、財力で、源氏はこの条件をすべて保持していました。『色男金と力はなかりけり』という諺は徳川時代のもので、王朝では財力と共に地位も具わっていた方がよかったのです」やはりまめが大事なり。読もうかな、源氏物語