五木寛之さん。「ジャンヌ・ダルクが先頭に立って、イギリスの大軍を破って、フランスを救うときには、男装するわけよ。そして男装の美人として頑張るわけだ。九州で天草四郎っていうのがいるでしょう？これが、不思議な魔力を発揮して、何十万という信徒を彼のために殉死させるような魅力のある人だったんだけども、これは女装の麗人か、男装の婦人ですね。そうでなければ両性具有的なものを持った人たち。つまり異性愛と同性愛っていうのがあるでしょう。そのほかに両性愛っていうのがある。女を愛し、男も愛するんですよ。それはある意味では肉体的には女を愛し、精神的には男を愛するのかもしれない。だけど古今東西のそういうスーパーマン的な力を持った人は、全部そういう風に両性の世界を両手に握りしめた人たちなんです」ヒットラーも織田信長も。
