快楽の分量も決まっている

nakatomimoka2009-09-13

島田雅彦さん。「薬漬けで早死にしたマイケル・ジャクソンも名だたる資産家だったが、最後まで子どもっぽい蕩尽の仕方をした。子どもの酒池肉林は、ヘンゼルとグレーテルに見られるようなお菓子の家での飽食であり、遊園地に暮らすという発想だ。これに『永遠に若く美しくあること』への欲望が加われば、人体改造、薬物摂取へとひた走る。古代の権力者の憧れは不老不死だったが、現代の成金は不老早死を目指す!?(中略)ヒトの寿命ばかりは金持ちも貧乏人もさほど違わない。また、ヒトが一生を通じて味わえる快楽の分量も決まっていて、金持ちがより多くの快楽を味わえるというものでもない。快楽は金で買うものというより、脳で作り出すものだからだ。誰しも左右一対の脳を持つ。それを使うのに金は要らない」憧れのケーキバイキングも今は昔。