前の状態を打ち壊すことが

nakatomimoka2009-11-22

津田秀樹さん。「サナギの中では、幼虫の身体はいったんドロドロに溶解します。その上で、成虫の身体へ造り変わっていくのです。前の状態を打ち壊すということが、人のアイデンティティの確立においても重要です。中年期になると青年期の心のままではいられません。まず、体力の衰えや体調の変化を感じるようになります。また、人生の半ばまで来たことで、残された時間というのを意識するようになります。人生の可能性にも限界を感じるようになります。ただ、中年期には思春期と違って、変化のきっかけとなる区切り目がはっきりしません。そのため、つい変化を先延ばしにしてしまいがちなのです。しかし、実際には、中年期にもまたサナギとなって、これまでの生き方をいったんドロドロに溶解させて、新しい生き方を見出す必要があるのです」だ。