津田秀樹さん。「さて、中年としての新しいアイデンティティを築くことを決意したとして、具体的にどうしたらいいのでしょうか。アイデンティティという言葉そのものの生みの親である心理学者のエリクソンは、『ジェネラティヴィティ』の重要性を説いています。『ジェネラティヴィティ』とは、『世代性』とか『生殖性』とか訳されますが、次の３つの概念を含むものです。（１）創造性：これまでの経験と知識を活かして、何かを生み出す。（２）世代継承性：自分の会得したものを、次の世代に伝える。（３）愛他性：人のために何かしてあげようとする優しさ。中年期の人たちがどのくらい『ジェネラティヴィティ』を持っているかを測定した心理学の研究では、高い人ほど、自尊感情が高く、幸福感も高いことが分かっています」３つを、指針として。
