楠木建さん。「大事なのは物事の起きる順番についての理解です。まずは業界水準以上の高い利益水準を達成する。利益を出し続ける。そうすれば投資家は評価してくれて、いずれ結果的に株価は上昇するだろう。これがまっとうな『思考の順序』です。途中の利益を出すというステップをすっ飛ばして、時価総額極大化をねらっても無理があります。逆説的な言い方ですが、企業価値を高めるためにも、経営は『市場を向い』てはいけないのです。株価だけでなく、様々なステークホルダーに貢献するために、向くべきゴールは持続可能な利益です。ですから、『どのステークホルダーを優先すべきか？ 株主か、顧客か、従業員か、社会全体か？』というような議論は問題の立て方が間違っているというのが私の意見です」順序が大事。まずは利益を求めること。
