風流の追求

nakatomimoka2010-08-12

島田雅彦さん。「年齢的にはまだ働き盛りなのだが、風流の追求もおろそかにはできない。成熟の度合いは仕事の熟達ぶりだけでなく、風流の極め方にも表れる。そう思い直すようになったということは、無意識のうちに私も東洋の理想に目覚めたのかもしれない。『脱欧入亜』にも個々の流儀がある。それをナショナリズムや文化イデオロギーとしてではなく、風流な嗜みで表現してみたい。それが昨今の私の心境である。(略)それらの行為を『どうだ、風流だろう』と自慢もしてみたいが、実際には普段使わない頭と体をどれだけ使いこなせるかの勝負だった。エコロジーには商業主義もはこびり、疑ってかからなければならないが、こと自分の頭と体に関しては、産業転換を待たずとも、いつでも容易に昔の原則に返ることができる」テクノロジーに頼らず風流をば追求したし。