佐藤可士和さん。「一部の人にウケるデザインじゃ意味がない。そこの間口を広げようという意識は常にあります」茂木健一郎さん。「わかりやすいと、間口は確実に広がる。イエス・キリストなんて、『愛が大事』だとか、あんなにわかりやすい言葉で宗教を語ったからこそ、多くの人に広まった。間口は広いが、レベルは落ちていない。そういうものが広まるんです」可士和さん。「わかりやすいデザインにするけど質は落としたくない。そこを両立させたい」茂木さん。「そのギリギリのポイントを探し出すのって、どうやっているんですか？」可士和さん。「不思議なことに、どんな作品でも、最初に目指したい『佇まい』が、イメージとしてすでに僕の中にあるんです。そこに近づけていくと、自然とわかりやすく質の高いものがつくれる」あるか、佇まい。
