共同体の再構築

nakatomimoka2011-02-20

内田樹さん。「なぜ応仁の乱のあと、戦国時代にわび茶が台頭してきたのか。僕は必然だったと思います。それは応仁の乱によって、共同体の壊滅的な解体があったからです。とにかく共同体を再構築しなければならない、共同体の再構築の基礎になるような、人間の身体を作り出さなければならない、という要請が切実にあったんです。そういう時に有効なのが、気体なり、液体なり、分割不可能なものを分かち合うこと。だから杯や煙草を回し飲みする儀礼は、世界各地で見ることができます。『これはオレのもので、向こうからはお前のもの』というようなことではなく、人間同士が入り交じって一緒に暮らしていて、誰もが身体の半分くらいは隣の人の身体に入り込んでいる。(略)「もっと真剣に考えてみない?」という提案が茶の湯だったんじゃないでしょうか」なるほど。