余暇観も変化を遂げる

nakatomimoka2011-05-27

橘木俊詔さん。「16世紀、トーマス・モアの『ユートピア』では、余暇を快楽に費やすのではなく、自由な時間を精神の高揚と教養の向上に努めることが望ましいと主張された。すなわち、酒場、売春場、賭博場などのない社会が理想で、娯楽はせいぜい散歩か読書といったものだけと考えた。プロテスタンティズムの時代になると、勤労と倹約が人間にとって崇高な行為と見なされるようになり、余暇観も変化を遂げる。すなわち、明日、一生懸命に働くために備えて、余暇は休息して鋭気を養うことが重要と考えるようになった。ここでは余暇はあくまで勤労を充実させるために存在する。資本主義が発展すると、自分の労働者としての資質を高めるために、余暇の時間に勉強に励んで、知識を高めたり技能を磨くような努力をするようになった」W&Lのバランス。