幸福感は努力や苦労とセット

nakatomimoka2012-07-01

齋藤茂太さん。「しかし、わが家にたどりつく頃には、ひと仕事終わった安堵感に包まれる。きょうの公用は終わった。うまい酒を飲み、うまい夕ご飯を食べた後は、テレビが待っている。ああ、これを幸福と言わずしてなんと言おう。(略)もしこれが、朝から酒を飲み、一日中テレビを見ている生活だったら、私はこれほどの幸福を感じるだろうか?いや、そんな生活は『だらだら地獄』というものだろう。仕事の緊迫感があり、苦手なことに挑戦し、不安や恐怖も体験する。その後の酒だからこそ、無上にうまい。幸福感は、努力や苦労とセットになっている。『苦あれば楽あり』。重荷を背負って歩いたからこそ、重荷をおろした晴れ晴れ感が味わえる。この幸福を味わうためには、また講演を引き受けなければなるまい」一日の中で、一仕事終わった安堵感を。