五感の共感能力

nakatomimoka2014-09-05

内田樹さん。「自分が見えていなくても、体感が同調した人が見ているものは見える。逆に、自分の五感が感知しているものを他人に伝えることもできる。そういう共感能力は人間には潜在的には備わっていると思うんです。現在のように通信テクノロジーが進化していない時代では、そういう五感の共感能力がなければ、千人とか一万人の人たちを手足のように動かして戦闘することなんか、できなかったと思うんです。戦国時代の名将といわれるような人たちというのは、この共感能力が卓越していた人たちのことなんじゃないですかね。戦国時代に集団での戦闘技術が完成するわけですけれど、そのとき将たるものの資質として求められたのは、たぶん『気の感応』の力だったと思うんです。昔の人は、もっと身体感覚を同期させる能力が高かったんじゃないかな」将として。