もの思わざるは仏の稽古

nakatomimoka2015-11-08

高田明和さん。「白隠禅師は『坐禅をすると無量の罪が滅び、徳を積むこと限りなし』と言っておられます。これは坐禅という行為のことを言っておられるのではなく、坐禅で無心になることの徳を言っておられるのです。釈尊は煩悩と妄想を排せとおっしゃいました。しかし、煩悩、妄想を排すということも中々むずかしいのです。妄想を排そうと思えば思うほど妄想が湧いてきます。じつは、考えないということが徳を積むのだと昔から祖師方はおっしゃっているのです。六祖となった慧能は、『善も悪も思わないでいる時、その時こそ本来のそなただ』と言っています。江戸時代の名僧、至道無難禅師が『もの思わざるは仏の稽古なり』と言われています。徳ほど大事なものはありまっせん。『徳は天地の光陰に勝る』という古語があります」もの思わぬことの難しさ。