あえて天下の先たらず

nakatomimoka2016-02-08

高田明和さん。「老子も、この世の中で無事に生きていくには三宝が大辞だと述べています。三つの宝とは、一に『慈悲』、二に『倹(控えめ)』、三に『あえて天下の先たらず』です。そして、『人を慈しむからこそ勇気が湧いてくる。物事を控えめにするからこそ行き詰らない。人の先頭に立たないからこそ、逆に指導者としてかつがれる。慈しむことを忘れ、勇気だけを誇示し、控えめな態度を捨てて、われ先にと駆け出し、退くことを知らずに先頭に立つことだけを考えたらどうなる。破滅あるのみだ』と言っているのです。実際、人間というものは、相手に力があると思うと批判したり反論したりしたがるものです。力があると思われれば、批判されることが増えるでしょう。『人の価値はライバルの大きさにより測られる』というアメリカの格言があります」あえて。