自己表現は芸術ならず

nakatomimoka2017-04-26

泉谷閑示さん。「表現行為を、『自己表現』だと思い違いしているようなものも少なくない。『仏教を習うといふは、自己をならふ也。自己をならふというは、自己をわするるなり。自己をわするるといふは、万法に証せらるるなり。自己の身心および他己の身心をして脱落せしむるなり。悟迹の休歇なるあり、休歇なる悟迹を長々出ならしむ』。これは、道元禅師の残した言葉ですが、『仏道の修行とは、自分自身を知ることである。自分自身を知るというのは、自分を忘れることである。自分を忘れるというのは、万物の法則に従うことである。万物の法則に従うというのは、自己意識や自他の区別を捨てることである。そして悟りを得た痕跡などどこにも残さずに、その在り方を永続的に続けることである』という意味です」他者からの評価が目的では芸術と呼べず。