心配は過去と未来だけ

nakatomimoka2018-03-10

谷川俊太郎さん。「心配にも過去形と未来系の二種類があって、ひとつはもうすんだことにくよくよする心配、たとえば鍵をかけてきたっけ?とか、あのとき優しくしなかったからあいつ怒ってるんじゃないか? というような心配。もうひとつはまだ起こってないことにドキドキする心配、たとえば舞台でセリフがでてこなかったらどうしようとか、なんだかからだがだるい、糖尿病になるんじゃないかというような心配。これで分かるように、人間が心配できるのは、過去か未来のどちらかに限っていて、現在は心配できないんです。時間の観念のないキリンは心配しません、タヌキもオットセイもトンボも、生きている『このいま』しかないから心配しないんじゃないかと思います。動物のように現在に全力投球すれば、要らない心配は要らなくなります」このいまだけに。