絶対臥辱期

nakatomimoka2018-10-23

泉谷閑示さん。「『受動』的である事に馴染んでしまった私達は、自らの内面と静かに向き合う事が、いつの間にかすっかり苦手になってしまいました。大正時代に森田正馬が発案した森田療法においては、その初めに、誰とも交流せず、気を紛らすことも一切禁止され、唯ひたすら自分自身と向き合う『絶対臥辱期』という一週間のプロセスがありますが、これは『受動』的現代人にとっては、かなり苦痛を伴う困難なものに感じられることでしょう。人間が『受動』的な状態に陥ってしまうと、『空虚』『空白』を埋めてくれるもの、つまり『役に立つこと』『わかり易いこと』『面白いこと』を渇望するようになる訳ですが、しかしこれは、内面的な『空虚』から目をそらす為の『代理満足』に過ぎないので、そこには必ずや『質』的な不満足が生じてきてしまいます」向き合う。