繁殖における有利さ

竹内久美子さん。「ノーブレス・オブリージュは決して人に無理を強いるのではなく、個人の本能をくすぐる非常に優れたシステムだ。戦闘のときにはまっ先に戦わなければならないが、普段は優遇される。特に繁殖の際に得をする。繁殖における有利さと戦闘における不利。どちらをとるかだが、繁殖における有利さは、この上なく魅力的だ。これが戦闘における果敢さを導き出す原動力になるのだろう。今の日本の社会はノーブレス・オブリージュはないに等しい。しかし私は繁殖という、個々の人間が何より重要視する問題が突破口になるのではないかと考えるようになった。このままでいくと繁殖が奪われるかもしれないという恐れ。その恐れによって国家の危機が救われるとしたら……。その際、ポイントとなるのは女だ。繁殖の主導権は女にあるのだから」主導権。