スプーン曲げの極意

三上丈晴さん。「清田氏によると、意識を集中するのはスプーンではなく、時間であるという。時間は過去から未来へと流れている。過去と未来の境界が『今』である。この今という瞬間に意識を合わせる。その上で、徐々に曲がっていくスプーンをイメージする。スプーンだけではない。手にしている清田氏自身の姿、さらには、それを見つめている周りの人たち。部屋の様子から、音や匂いまで。細かく丁寧に、スプーンが曲がった未来を組み立てていく。未来の映像と今、この瞬間に描いているイメージが一致したとき、実際にスプーンが曲がるのだという。スプーン曲げも、その意味で、未来を引き寄せているといってもいい。今は過去と未来、いわば『カコ・ミライ』の両方でもあるわけで、これこそ『カミ』、つまり神なのだという」イメージを一致させていって。