時代を名付けておく

藤本義一さん。「二十代から"時間"に時代を付けるようにした。二十代は"花粉の時代"、三十代は"鱗の時代"とし、四十代は"苔の時代"、五十代は"器の時代"であり、六十代は"風の時代"で育てた花粉を飛ばし、七十代は"戯れの時代"で好きなように生きていこうと決定した。こういう風に考えると、人生を納得して生きていくことができる。年齢が進行していくのは当然だが、この方法だと加齢を悲劇的に考えることはない。この各世代に名付けた"時代"をさらに四区分するのである。四季に分ける。二年六カ月をひとつの季節とする。はじめの二年半は春、次の二年半は夏、次なる二年半は秋で、次の時代に至る二年半は冬という訳だ。春は種を蒔き、夏は繁茂させ、秋は刈り入れ、冬は貯蔵するという考えを自分に植え付ける。」生きる時間を、自分に納得させて。