ブッダの四つの回答方式

森敬典さん。「阿含経」はブッダと弟子たちとの問答集であるが、その回答には4つの方式が取られているという。「ひとつが一向記(いっこうき)・決定答(けつじょうとう)と呼ばれる形式。これは、問いをそのまま直ちに肯定するものです。続いて二つ目が、分別記(ぶんべつき)・解義答(げぎとう)というもの。問いを整理し、細かく分別して、そのひとつひとつに丁寧に答えていくのです。三つ目が、反問記(はんもんき)。これは、問うている相手に反問して、その意図や内容を問者にも反省させ、かつ熟考させ、それらを確認しつつ答えるというもの。そして四つ目は、捨置記(しゃちき)・置答(ちとう)と呼ばれるもので、答える必要のない問いに対しては、あくまでも沈黙を貫き、けっして答えないというやり方です」意識して、使ってみよう。