過去の自分と比べて

山下泰裕さん。「柔道でも対戦相手は単なる『敵』ではなく、敬意を払うべき対象です。柔道の精神は、嘉納治五郎師範が掲げた『精力善用、自他共栄(己の持てる最大限の力を善きことに注ぎ、相手を敬い、自他とも栄えるように努める』この精神を出発点に、ビジネスでも文化交流でも相互理解が実現し、社会では弱者へのいじめも消える」「私にもいろんな迷いや煩悩があります。自分の理想と現状を比べて悩み、また特に若い頃は自分を実体より良く見せたいと思ったこともあります。でも、苦労してそんなふりをするくらいなら本当に自分を向上させるほうがずっといい。そして他者とではなく、過去の自分と比べて成長を実感することが有益です。何かしら徹底的に頑張った経験がある方は、そうした方が多いと思います」他者ではなく、過去の自分と比べて。