内面生活が貧しい時代

nakatomimoka2008-08-08

養老孟司さん。「私達の社会は、自我が非常に限定された範囲内でしか生かされていません。ですから、夜、眠れずにあれこれ考えているとき、自分の内面世界を探求してみようと思ったとしても、内面世界はそう簡単に見えてはきません。また、眠ってしまった瞬間に、意識が完全に消えてしまいます。そして、次の朝目が覚めて、外から色々な刺激が感覚に流れ込んできた時に、初めて意識を取り戻すのです。まるで私たちの内面生活は、外からくる感覚内容の中でしか活発に活動できないかのようです。夜中に目覚めて、あれこれ反省はできても、自分の心の奥深くまで入っていけません。その時の私たちは自分の無意識と出会うことができず、いろいろな記憶の残像と格闘しているのです。そして、自我は狭い内面世界に閉じこめられています」我が内面はいかに。 ☆