高岡英夫さん。「『一番きついところだから、ふんばるな』という言葉に注目して下さい。普通なら、『きついところだから、がんばれ』といいたくなる所でしょう。スポーツ選手はただでさえ、きついところに来ると力を入れて頑張らなければいけないと思ってしまうものです。そして、科学的な実験でわかっていることですが、頑張ろうとすればするほど心拍数が上がります。しかし、脈拍が上がれば走るスピードも上がるのでしょうか。確かに、瞬間的にはスピードが上がる場合もあります。しかし、すぐまたスピードが落ちはじめ、結果的には大きくペースダウンしてしまいます。ところが逆に、『もっと楽に走れ』とか『身体の力を抜け』と、つまり『ゆるむ』ように指示をすると、脈拍が下がって、一定のペースを保つことができます」難所で力を抜けるか。
