セッケンの愉しみ

どういうわけか、セッケンが好きである。特別な思い出があったりするわけではないのだが、強いてあげれば、留学したての頃に買ったハーブのセッケンの香り、というあたりかもしれない。それで、フリーマーケットや何かで、つい買ってしまう。本当はフランス語講座で見たあの「マルセイユ石鹸」というやつにあこがれてはいるのだが、高くて手が出ない。オリーブの石鹸というのもいいな、と思うがこれも高い。新聞に、石鹸の専門店が流行り、男性にも人気という記事がでていたから、同好の輩はいるのだ。以前、フリマでシャネルの5番と書かれた石鹸を安く手に入れたことがあり、会社で、それを用いて顔を洗っていた。ふと鏡を見上げ、あ、我が顔の構成は石鹸の如何にかかわらず同じなのだ、という事実に気づいた。いつの日か、マルセイユ石鹸洗顔を。