不惑の手習い

nakatomimoka2009-06-27

島田雅彦さん。「中年になっても悩みは尽きない。不惑の境地には程遠い。心ときめく瞬間なんてもう何年も経験していない。仕事でも家庭でもトラブルを抱え、ふと漏らすため息は酒臭く、髪も薄くなり、体の不調も抱えている。何とか厄年を乗り切っても、まだ憂鬱なあしたは続く。死にたいと思ったことのない中年男などこの世にはいない。四十数年の人生は断念の連続だった。諦め方を学びながら、大人になった。諦めの先に開けたのが今の生活だ。今の生活にそこそこ満足していても、まだ何かが足りない。欲望まで捨てたら、人生は懲役も同じだ。そこで、一念発起して、何か新しいことを始めようと思ったら、習い事だ。四十の手習いとはそういうものだ」これ、島田さんが雑誌の連載で習い事にシリーズで取り組んだものをまとめた本のあとがきから。何か習おうかな。