知性は二重底になっている

nakatomimoka2009-10-11

内田樹さん。「どうやらわれわれの知性というのは『二重底』になっているらしいということに思い至る。私たちは自分の知らないことを知っている。自分が知っていることについても、どうしてそれを知っているのかを知らない。私たちが『問題』として意識するのは、その解き方が『なんとなくわかるような気がする』ものだけである。なぜ、解いてもいないのに、『解けそうな気がする』のか。それは解答するに先立って、私たちの知性の暗黙の次元がそれを『先駆的に解いている』からである。私たちが寝入っている夜中に『こびとさん』が『じゃがいもの皮むき』をしてご飯の支度をしてくれているように、『二重底』の裏側のこちらからは見えないところで、『何か』がこつこつと『下ごしらえ』の仕事をしているのである」我がこびとさん、やーい。