金井壽宏さん。「中年になってきたら、『がんばること』は、もはや自分だけの問題ではなくなるものです。『世界や環境や周りとの繋がりで、がんばっていかなければならない』になるわけです。若い頃には、ワガママでガリベンで点取り虫でも、ある程度は許されますし、また、そうでなければ出来ない達成というものもあります。だたし、次第に、同じ『達成』とはいっても、自分の周囲を含めた『達成』や『充実』が求められるテーマになってくるわけです。フロイトは、心理的に健康な成人の条件を、カンタンに、『愛を抱くこと』『はたらくこと』のふたつとしましたが、ほんとうにそうだろうなぁ、というところもあります。『愛を抱くこと』は、周りがいなければできないわけですから、ここが中年以降、ずいぶん重要になるのです」愛は、あるか。
