発見の手帳

nakatomimoka2010-07-08

梅棹忠夫さん。「わたしたちが手帳に書いたのは、『発見』である。まいにちの経験のなかで、なにかの意味で、これはおもしろいとおもった現象を記述するのである。あるいは、自分の着想を記録するのである。それも、心おぼえのために、みじかい単語やフレーズをかいておくというのではなく、ちゃんとした文章でかくのである。たまってみると、それは、わたしの日常生活における知的活動の記録というようなものになっていった。『発見』には一種特別の発見感覚がともなっているものである。いままでひらいていた電気回路が急にとじて、一瞬、電流が通じた! というような、いわばそういう感覚である」梅棹忠夫さんが亡くなられた。この『今日の一言』も、梅棹方式の知的生産の道具そのものであるように思う。8年前にサインをいただいた本を側らに、合掌。