デュアルメッセージ

nakatomimoka2010-07-11

松岡正剛さん。「『きれいさび』というコンセプトがあります。なぜ日本でプラチナが売れているか。なぜ燻銀というような価値観があるか。桂離宮はなぜ日光よりもいいのか。そういうものは、必ず寂しいのに(豊か)、あわれなのにあっぱれ、もう結構なのに結構、こういうデュアルなものを秘めているのです。その中に何かがあるわけです。樋口廣太郎さんがアサヒビールに来られた時、『キリンに勝つ。おれが来た以上それをやるしかない』と、こうおっしゃるわけです。『何かコンセプチュアルにとんでもないものをあなたから欲しい』と。ものすごい困りました。『キリンは絶対なのですか』『絶対なんや、その絶対を崩したい』『それは相対でいくしかないですよ』。それが『コクがあるのにキレがある』というコピーになっていくのです」両義の価値を。