田窪寿保さん。「イギリスにおける紳士教育において、最も大切なことの一つに『DON'T PANIC/KEEP CALM AND CARRY ON』という言葉がある。いかなる危機の際でも、『パニックにならずに落ち着け、そして黙々と続けろ』という意味だ。自信がないときや恐怖にとらわれた時に、人はパニックに陥る。そんな時、咄嗟に取ってしまう行動が、取り返しのつかないことになったりする。ちなみに、この標語自体は、第二次世界大戦中にイギリスの情報省によって作られたプロパガンダである。2005年のロンドン同時多発テロのときのことだ。誰もが次に何が起こるか不安だった。だが、イギリスは大人だった。これまでと同じような日常を続けることが、テロリストへの挑戦へ報復なのだ、とブレア首相は堂々と述べた。その時の標語こそこれある」落ち着いて。
