自分の身体が延長される

nakatomimoka2013-02-28

内田樹さん。「経験的に効果的なプログラムが存在する。ラグビーの場合なら、それはフォワードの『スクラム』であり、バックスの『パス回し』である。スキャンする力は何れもプレイヤー達が恰も一つの共ー身体を形成しているかのように、中枢的な指示なしに動く訓練を通じて強化されるのである。そうすると何が起きるか。自分の身体が延長されるのである。自分には見えないが、共ー身体を形成している仲間が見ている画像が見える。他者の身体経験が自分の身体に転写される。自分を含んだ風景を上空から俯瞰する視座に立つこと、それがスキャンするということであり、その能力は他者の身体との共感度が上がることによって強化される。呼吸合わせは師との体感の同調の稽古であり、足捌きは上空の幽体離脱的視点から自分の動きを見る稽古である」共感。