90年代以降の賃金抑制力

nakatomimoka2013-08-26

福井俊彦さん。「グローバル化は、人・物・金が国境を越えて自由に行き渡ると言いましたが、実際に移動しなくても、国と隣の国、あるいは、人間と人間、資本と資本が、極めて比較しやすくなったと考えるのが一番いい。つまり、国境の壁が低くなると、労働力を比べて、賃金の水準が均衡化するという原理が働きます。日本は戦後、長い過程を経て、労働分配率を上げて、一人ひとりの賃金水準は国際比較で高くなっていく。けれども、グローバル化が起こって、要素価格均等化定理で、周りの国と比べると、本当にその人の能力、働く意欲に比べて正当な賃金の高さかというと多分、修正しなければいけない。日本の場合、勝ち戦をするために、比較的割高にまで上がっていた賃金を修正しながらという要素が特に90年代以降、ずっと続いてきている」ふむ。