袈裟の語源

nakatomimoka2015-10-12

橋本麻里さん。「本来の袈裟は、インドの仏教修行者がほかの修行者と自らを区別するために定めた『制服』から始まった。釈尊が遊行中に目にした水田のような衣を作るよう指示したことから、方形の布片をつなぎ合わせ、1枚の大きな布地に仕立てたものをまとうようになったのだ。ただし出家者は財産の私有を厳しく禁じられている。そのため生地は托鉢で得るか、もはや汚物を拭う(糞掃)程度の役にしかたたない布きれを拾い集め、洗い清めて、縫いつないだものがふさわしいとされた。こうした端切れを寄せ集めたものは、黒とも褐色ともつかない、濁った色あいを呈する。その混沌とした色を壊色(えじき)といい、サンスクリット語ではカシャーヤと呼んだ。このカシャーヤが『袈裟』の語源なのである」袈裟職人の孫であるにもかかわらず、知らなかった袈裟の語源。