一円融合

nakatomimoka2017-08-31

木原武一さん。「彼(二宮尊徳)はある悟りを開いた。この世の中には、何かことを始めれば、必ずそれに賛成する者もいれば、反対する者もいる。対立があるからこそ、新しきものが生まれる、と。そのことを彼は、『一円一元』あるいは『一円融合』と述べている。これは、全てのものは本来、自他の対立をこえて調和しているものであり、対立するものがあってこそ調和があるということであって、ヘーゲル弁証法の考えにも似ているが、このことを達観するや、それまでの『高き固い狭き心』は『低きやわらかな広い心』に目ざめたという意味のことを彼は述べている。このように達観してからは、領主側からも農民側からも支持を得られるようになって仕法は順調に進んだという。『打つ心あれば打たるる世の中よ、打たぬ心に打たるるはなし』とも彼は言っている」力を抜く。