印象派の誕生

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大橋巨泉さん。「印象派を生んだのは『時代』だったのです。まずようやく共和国が確定して、市民層が絵画の新しい購買層として力をもった事。2つ目は写真の発明です。いくら天才たちが『らしく』画いても、写真の写実性には敵いません。では写真にできない事とは? 画く人の『印象』、そして色彩で勝負するのです(初期の写真は白黒です)。3つ目は主題です。単に卑近なテーマというだけでなく、”流行”に敏感でした。昔は王侯貴族たちの間でしかあり得なかった『流行の絵画化』を、市民が手にしたのです。そして最後は『チューブ入り絵具』の発明でしょう。これで画家たちは、自分で色を混ぜてつくらなくても済んだし、持ち運びも便利で、写生制作が自由になりました。こうして印象派は世に出る訳です」技法として、「似せて書くか」よりも「印象」を重視。