タテの順番

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中野明さん。「日本におけるこの『タテ』の関係は、人が集団に加わった『順番』によって成立する点が大きな特徴だという。いわば先輩・後輩の関係であり年功序列である。そこでは場に長く在籍する者が力を持ち、場の在籍が最も短い新人が最下層になる。集団に長く在席することが自らの社会的資本を高めるのであれば、転職して在籍期間を御破算にするのは得策ではない。社会が成長または安定していれば、企業も雇用を維持するであろう。結果、年功序列と終身雇用は固く結びつく。さらに『タテ』の関係が強くなるほど『ヨコ』の関係は希薄になる。その結果、日本は、欧米で普通に見られる産業別組合ではなく、企業別組合という、特殊な形態を生み出した。このように、年功序列、終身雇用、企業別組合という、かつて言われた日本的経営の三本柱を説明できる」続くか。