他責鬱憤晴らし

楠木健さん。「言うまでもなく、『人の不幸は蜜の味』は刹那的です。『没不幸』どころか、一瞬の慰みでしかありません。そのときは気分がなんとなくスカッとして、それに比べりゃ自分はまだマシだと思えても、相対的幸福感は30秒後には雲散霧消してしまいます。さらに安直な不幸回避を求める人は、『他責鬱憤晴らし』に傾きます。何につけても、すぐに『日本が悪い』『日本はダメだ』という超越的な理由付けをする一群がいます。価値判断や評価において、対象を何重にもすり替えているとしか言いようがありません。なぜ『日本が悪い』となるのか。要するに、鬱憤晴らしです。どうも面白くない。仕事や生活で何らかの不満や鬱屈が溜まっている。鬱屈の大部分は自分の責任。それでは身も蓋もないので直視したくない。で、責任をおっかぶせる犯人を探す」鬱憤。