畏怖の力

イーサン・クロスさん。「畏怖は、説明しがたい強い力を持つものに遭遇したときに感じる驚嘆の念だ。大自然の中で素晴らしい夕日、高山の頂、美しい眺望などを目にすると、畏怖の念に打たれることが少なくない。畏怖は、自身の必要や欲求を超えた思考を可能にする自己超越的感情とされる。それは、畏怖を誘う体験をしているときの脳の働きに反映される。瞑想中やLSDのような幻覚剤を摂取したときの脳の反応と同様に、自己没入に関連した神経系の活動が減少するのだ。幻覚剤は自我と周囲の世界との感覚上の境界線をぼやけさせる。とはいえ、畏怖の念を引き起こすのは野外の大自然だけではない。コンサートでブルース・スプリングスティーンを見た時や、エミリー・ディキンソンの詩を読んだとき、ルーブル美術館モナ・リザを見た時に畏怖を感じる人もいる」畏怖。